横浜ライナー号
■運行区間 静岡駅前・新静岡～横浜駅・元町中華街（横浜人形の家）
■運行回数 4往復/日
■運行会社 しずてつジャストライン
■ダイヤの推移
平成２１年１２月２３日 運行開始（2往復）
平成２２年１２月１８日 終点を元町・中華街（横浜人形の家）に延長。
平成２３年 ２月 １日 静岡側運行経路を一部変更の上3往復に増便。
平成２３年１０月１１日 静岡側運行経路を一部変更。
平成２４年 ４月 １日 4往復に増便
平成２５年 ４月１６日 平日3往復に減便
■路線歴史
静岡から横浜までの直通交通機関と言うのは元々存在して無く、強いて言えば新幹線で新横浜駅下車の上地下鉄または横浜線電車で横浜駅や桜木町・関内方面に出るか、東海道線に以前運行されていた特急「東海号」で行くしか無かった。しかしながら、特急「東海号」が廃止された上、東海道線の静岡東京間直通列車も廃止されたために静岡横浜間を乗り換えなしで結ぶ交通機関はなかった。また。高速路線バスで向かう場合には東名江田でバスを降り、地下鉄あざみ野駅まで約20分程歩いた上で地下鉄で横浜・関内方面へ向かうしか無かったのがそれまでであった。
そんな状況の中で、「横浜ライナー号」は平成21年12月23日「しずてつからのクリスマスプレゼント」として運行を開始した。当初は観光利用に最適と思われる新静岡発が6:30、8:30の2本だけ、なおかつ横浜駅東口（YCAT)止まりであった。しかしながら、この路線はしずてつ担当者が「延べ利用者数は平成22年9月末現在で12,780人で、当初の想定以上」（静岡新聞 平成22年10月13日掲載記事より）と言わせる結果になった。その結果も踏まえて翌平成22年12月18日には終点を元町・中華街（横浜人形の家）に延長を実施した。この「横浜人形の家」と言うのは高速路線バスの乗り場としては非常に微妙なところではあるが、当系統の折返し待機場所として駐車場を利用していたこともあった他、徒歩10分程度で中華街や元町商店街まで行くことが出来る他山下公園・マリンタワーもすぐ近くにあり、観光の拠点として非常に使いやすいところになっている。また、その間に「みなとみらい（パンパシフィック横浜ベイホテル東急）」にも停車し、みなとみらい方面へのアクセスも併せて便利になっている。
また、その延長後わずかほぼ2ヶ月に当たる平成23年2月1日には1往復増便のダイヤ改正が行われた他(併せて「駿府ライナー号」と同様に「高速バス永楽町」バス停を経由するようになり、「横浜ライナー号」に関してもパークアンドライド駐車場利用が可能になった）、同年9月5日乗車分から往復割引乗車券の設定と、しずてつ窓口で横浜駅東口(YCAT)から羽田空港までの京急バス乗車券の発売も併せて開始になり、横浜への観光だけではなく羽田空港アクセスにも積極的に活用していこうと言う動きも出てきた。(同年11月からは「横浜ライナー号」車内で羽田空港行バス乗車券発売も開始になる。）
その後、平成24年4月1日改正からは更に1往復増便になり、最終の横浜駅東口発が20:20となっている。
■路線の現状
・ネットワークハブ・横浜。
この「横浜ライナー号」、ただ単に「横浜へ行く時に使う」だけの系統では無い。
先述の通りしずてつ窓口でYCATから羽田空港までの京急バス乗車券(京急バス運行便だけしか乗車できない）を販売しているが、横浜駅東口(YCAT)から出発するのは羽田空港だけではなく、成田空港・東京ビッグサイトへは到着した場所と同じホームから、階段上下の必要はあるものの、東京ディズニーリゾートや木更津・五井・茂原・館山方面へのバスも運行されているので、これらのネットワークを活用すれば高速路線バスだけでこれらの目的地まで向かうことが可能である。実際に筆者も一度ビックサイト帰りに横浜経由での乗継を試してみたが、重たい荷物を持って新宿駅や東京駅の人ごみを歩く事無く静岡まで快適に帰ってくることができた。
また、平成25年3月16日には横浜駅で接続している東急東横線が東京メトロ副都心線（渋谷〜小竹向原・和光市）・東武東上線（和光市〜川越市）・西武有楽町線、池袋線（小竹向原〜練馬〜飯能）との直通運転を開始した。東名高速〜首都高速3号線の渋滞予測によっては新宿行「駿府ライナー号」や「渋谷・新宿ライナー静岡号」ではなく、「横浜ライナー号」と東横線を組み合わせて使用すると言うのもひとつの方法である（帰りに元町や中華街に寄ってくることも可能）。
単純に「横浜」へ向かうために使う路線ではなく、「横浜」から先のネットワークと組み合わせる事によって便利に使う事ができる路線でもある。
・ホテル玄関に横付け？
「横浜ライナー号」の途中停車駅に「みなとみらい・パンパシフィック横浜ベイホテル東急」と言う停車駅があるが、このバス停名は恐らく高速路線バスの中では最も長いバス停の停留所名であると思う（個人的に）。
それは別として、この「みなとみらい・パンパシフィック横浜ベイホテル東急」バス停、普通ならば近くの路上にバス停が設置されていてそこで乗り降りするところであるが、「横浜ライナー号」はホテルの玄関に横付けしてしまう。バスを降りればすぐホテルと言う非常に便利なバス停である。いつかは誰かと、横浜ライナーに乗ってこのホテルに泊まってみたいものです（え。